
いずれ老人ホームに入居しなければならないと考えている方でも、何らかのきっかけがないと、なかなか実際に入居するという決断ができなかったりします。
では一般的に、老人ホームへの入居を決断するタイミングというのは、どのようなきっかけとなるのでしょうか。
よくある入居のきっかけになる出来事を見ながら、実際に自分や家族が入居する際の参考にしてみてください。
目次
入院後に帰宅するのが困難になる場合

まず老人ホームに入居する決断をする理由としてよくあるのが、入院がきっかけになるというものです。
それまでは自立して生活できていたのに、骨折やあるいは病気によって入院してしまい、それが原因となりその後自立して生活できなくなってしまうと、退院後は老人ホームで暮らしていくことを決断することになります。
一人暮らしの生活が困難になる場合

たとえ入院しない場合でも、自立して生活するのが困難になることもあります。
頼りにできる家族がいなかったり、誰にも介護が頼めないという状況で、誰かの助けがなければ生活できないとなると施設で生活することになるはずです。
精神的にも一人暮らしで誰ともしゃべれないというのが不安になる場合もあり、これも一人暮らしが困難になるパターンの一つとして、老人ホームへの入居のきっかけとなるようです。
家族の負担が大きくなった場合

仮に介護してくれる家族がいたとしても、介護というものは決して楽なものとは限らないため、負担が大きすぎるとなると老人ホームへの入居が検討されます。
例えば認知症が進行して徘徊するようになったり、ご近所に迷惑をかけるようになってしまうと、老人ホームで生活した方が本人にも家族にとっても良いということになるはずです。
家族の負担という意味では、このように実際に何らかのトラブルが発生してから入居を検討し始めるというパターンが多いようです。
夫婦での暮らしで要介護になった場合

夫婦ふたりで生活している場合でも、どちらかが要介護や要支援となった場合に、老人ホームへの入居を検討されることが多いようです。
仮にどちらかが今現在介護が必要なかったとしても、ふたり共が高齢の場合どちらかがどちらかの介護をするというのは、決して容易なことではありません。
まだどちらかが動けるうちに老人ホームに入居するための準備をしたり、入りたい老人ホームを探しておいた方が良いと考えて、相談される方もたくさんいらっしゃいます。
認知症が進んで介護が難しくなった場合

先ほども紹介しましたが、認知症によって老人ホームに入居を決めるという方がたくさんいらっしゃいます。
認知症というのは、現在の医療では治療して治る病気ではなく、どんどん進行してしまうものですから、良くなるまで様子を見るということはできません。
時間が経つに従ってどんどん認知機能が低下してしまい、徘徊や排泄の失敗など、介護する側にとって大きな負担となるトラブルが増えていきます。
それによって家族の負担からひどいストレスにつながったり、あるいは本人にとっても負担が耐えきれないレベルになる前に、老人ホームでの介護を検討するのが正解といえるかもしれません。
老人ホームへの入居の目安は年齢?

どのタイミングで老人ホームに入居するかを考えた場合、ある一定の年齢を目安にしてはどうだろう?と考えることもあるかもしれません。
しかし認知症やそのほかの条件に関しては、それぞれ個人差や条件の差が大きいため、年齢というのはほとんど目安にはならないのです。
一般的には80代〜90代での入居となりますが、老人ホームの入居の条件は60歳や65歳からになっているところがほとんどです。
そう考えると入居のタイミングは年齢ではなく、やはり介護の負担の大きさで判断するべきといえます。
入居を検討し始めたら早めに探そう

老人ホームに入居したいと思った場合、思い立ったらすぐに入居できるかといえば、決してそうではありません。
条件や環境、老人ホームの空き部屋の状況などによって、仮に入りたい老人ホームがあっても、すぐに入れない場合も多いのです。
その一方でもし介護の負担がだんだん大きくなってきたことが入居の理由であるのなら、時間が経てば経つほどその負担は大きくなってしまい、想像以上のレベルになってしまうかもしれません。
そのような大変な状況を避けるためにも、老人ホームの入居に関しては、ある程度事前にしっかり準備を進めておくべきなのです。
本人の意思をしっかり理解する

老人ホームへの入居を誰が決断するかということについて、これは家族だったり、本人だったりと人によってまちまちです。
しかし仮に家族が決めたいと考えた場合でも、しっかりと本人の意思を確認するべきです。
あるいは老人ホームへの入居を本人に伝える際にも、本人にどう伝えるかは悩むポイントとなることでしょう。
まとめ

老人ホームというと、よく知らない人に限ってネガティブなイメージを持っているものです。
まずはしっかりどんな老人ホームであるか、けっして悪い場所ではないということを伝えることから始めて、入居する人への思いやりを第一にして伝えることが重要となります。
何をきっかけに老人ホームへの入居を決めるかは人によってさまざまですが、まずはきちんと事前に調べておき、本人の意思を重視できる形で入居が決められるようにしておきましょう。
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