
老人ホームに入居する際に、老人ホームではどのような服装で過ごせばいいのかについて悩む方もいらっしゃることでしょう。
普段の暮らしとは環境が変わるため、何か特殊な条件があるのか、それとも今まで通りの服装で良いのかは、経験しないと分からないかもしれません。
そこで今回は老人ホームではどのような服装をすれば良いのかについて、紹介していきます。
目次
老人ホームに入る時の服装はどんな服?
ではまず、老人ホームではどのような服装をするのが一般的なのかについて見ていきましょう。

●基本的に自分の好みの服で大丈夫
老人ホームに入るのだから外に出る機会はほとんどないし、着るものなんて気にする必要はないのでは?
ひょっとしたらそのように考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実は何を着るかを考えることはとても大切だったりします。
どんなものを着たいのか、どんな服装をしたいのかを考え、コーディネートを楽しむことは、生活の質を上げ人生を楽しむためには必要なことと言えます。そのため、基本的には老人ホームで着るものは、自分が本来好きなものを着るのがベストなのです。
また、老人ホームの中は空調がしっかり管理されていますから、ベーシックな服があれば十分です。
そのような普段着の中から好きな服をいくつか用意して、重ね着をしてみたり、上下のコーディネートを楽しめるような服装をチョイスしてみてください。
●どのくらいの服の枚数を持って行けばいいのか

具体的にどの程度の数の服を持って行けば良いのかは、おおよそ次のようなイメージとなります。
●部屋着(上下) 各5着
●下着 5枚
●靴下 5足
●室内用上着 1着
●室外用上着 1着
この程度の枚数を持ち込めば、とりあえず問題なく老人ホーム用の服は足りると言えるでしょう。
※1つポイントとして、老人ホームでの洗濯をどのようにしているかを確認するのが良いです。洗濯業者に出す老人ホームは、1週間分の衣類を用意して欲しいと言われる場合もあります。見学の時に確認しましょう。
●パジャマは別途必要なのか?
夜眠る時にパジャマが必要かどうか気になる方もいらっしゃるかもしれません。

これは特にこうしなければならないというルールはありませんので、パジャマを着たい人であれば用意しても良いでしょう。
部屋着のまま就寝してしまっても問題ありませんから、必要ないというのであれば部屋着のままでも大丈夫です。
老人ホームの服選びのポイントは?
では続いて老人ホームでの服装を選ぶ際に、何に気をつければ良いかのポイントを紹介していきます。

●軽い生地の服がオススメ
老人ホームでは基本的に一日同じ服を着続けることとなります。そうなると重さのある服を着ていると、服の重さで疲れてしまうということもあり得ます。
人によっては眠る時にも同じ服を着ることもありますので、そうなるとやはり服の軽さというのは大切なポイントとなるでしょう。
そのため老人ホームでの服を考えた場合は、まずできるだけ軽い素材、軽い服を選ぶのがベストです。 服が重いと動くのがおっくうになり、施設内を歩くのも面倒になるという話もありますので、軽い服でフットワークも軽くする方が健康的にもプラスになるのです。
●脱いだり着たりのしやすさもポイント
服の素材やデザインによって、服を脱いだり着たりする時に引っかかったりして、着脱がしにくい場合もあります。もし着脱がしにくいとなると介助を頼んでしまったりする場合も増えてしまうかもしれません。
この介助というのは単に手間を取らせるから避けるべきとかそういう問題ではなく、入居者の生活の質にまで影響してしまうのです。
介助が必要となると生活満足度が低くなり、自分でできれば生活満足度が高くなるという調査結果が出ていますから、脱ぎ着しやすい服で介助をされずに自力で着替えることはとても大切なポイントなのです。

●介護度によって選ぶべき
どのような服装がベストかを考える際に、どの程度の介護度なのかを知っておくことも重要です。
シャツのボタンをかけるという動作一つとっても、自身でできる場合、できない場合があります。
例えば一般的なシャツのボタンを自分でかけられるのなら、そのままでも問題ありませんが、ボタンをかけるのに介助がいるとなると、ナップボタンやマジックテープを使った衣類を使用した方が良いでしょう。
●外出用の服は必要?
老人ホームでの生活の中で、病院に通院する時や買い物する時などに、外出する機会は何度かあります。

そのためファッション的な意味ではなく、季節や気温に合わせた外出用の上着などは用意しておきましょう。
さらに正月や桜、紅葉の時期に老人ホームで外出するイベントがある場合もありますので、そのような場に合わせて楽しく感じられるような、季節に応じた外出着を用意しておくのも良いかもしれません。
老人ホームで避けたい服装は?
では逆に、老人ホームには向いていない服装とは、どのようなものなのでしょうか?

●動きにくい固めの服や裾の長い服
老人ホームでの服装で注意するべきなのは、老人ホームでリスクとなる「転倒」につながる服装です。
服によって動きが妨げられたり、生地が硬くて動きにくい服などは、服によって転倒につながるリスクとなりますから、避けるべきです。
女性の場合スカートが車椅子の車輪に絡まってしまったり、足に絡まって転倒してしまう可能性もありますから、スカートの長さや生地に注意しましょう。
●「ツナギ」などは要注意
介護保険施設ではツナギと同等のデザインの介護服を着用していると、「身体拘束」というイメージになってしまいます。
この身体拘束は介護保険施設において禁止されていますから、ツナギのようなカバーオールの服装は避けましょう。
●ハイブランドなどの高価な服
老人ホームに入居する前にファッションが好きでハイブランドなどの高価な服を着ていたとしても、老人ホームでの服装にそれは向いていません。
老人ホームでは洗濯の頻度が高くなりますから、服の劣化が激しくなり、高価な服でもすぐにダメになってしまうかもしれません。
さらに老人ホームで紛失してしまう可能性もありますから、一般的な価格の服を着用した方が良いでしょう。
まとめ

老人ホームでは基本的に服装に決まりはありませんが、注意すべき点はいくつかあります。より快適に過ごすためには、注意点を知って服装を選びましょう。
「これは大丈夫?」と疑問に思った時は、老人ホームのスタッフに相談してみても良いでしょう。
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