
老人ホームに入居するということは、それからの人生に大きな影響を与える出来事です。
そのため、誰がそれを決断するのかということも、気になるところではないでしょうか。
基本的に家族が決めるというパターンが多いのですが、必ずしも家族だけが決めるというわけでもありません。
今回は老人ホームへの入居は、誰が決めることが多いのか、そしてどんな例があるのかなどについて紹介していきます。
目次
老人ホームを決めるのは基本的に実の子供

老人ホームへの入居や、どの老人ホームにするのかを決めるのは、実の娘や実の息子が多いという統計結果が出ています。
そのため家族として息子や娘といった実子がいる場合、老人ホームを探すのは子供が一般的ということになるでしょう。
ちなみに子供といってもその家族がいる場合、実子でなくお嫁さんが決めたりするということもあります。
また、娘や息子以外の親族が探すということも一定数あるため、必ずしも実子だけが決めるというわけではないようです。
現実的には子供がいる家庭と、子供がいない家庭がありますから、子供のいない場合は子供以外の親族が探すということになるのでしょう。
このように、老人ホームの入居を決めるのは、子供やその配偶者、そして親族が中心となりますが、それ以外にも身寄りのない方の場合はケアマネージャーが決めたり、病院のソーシャルワーカーが決めるというケースも増えているようです。
自分自身で老人ホームを探すこともある

老人ホームを自分で探すというと、やや違和感を感じる方がいらっしゃるかもしれません。しかし最近では、入居する老人ホームを自分で探すという方も、決して珍しくはないのです。
もし自分で老人ホームに入居することを決断できるのであれば、できるだけ早めに老人ホームを探しておくべきです。
無理に一人暮らしを続けるよりも老人ホームに入居した方が、豊かな人生を送れます。
まだ元気なうちに老人ホームに入居するという方も珍しくなく、判断力や体力が十分なうちに老人ホームに入居しておけば、体が動かなくなってから一人暮らしを無理に続けるよりも、快適な暮らしができるようになるはずです。
老人ホームはいつから探せば良い?

理想をいえば老人ホーム探しは、本人がまだ足腰が丈夫で、自分の足でホームを見学できる状況からスタートするのがベストです。
体力があることも重要ですが、入居後の自分の人生をどのような場所で過ごしたいのかを、自分自身しっかりと判断できるうちに選ぶということも大切です。
老人ホームとの契約の際には重要事項説明書の内容をしっかり理解する必要がありますが、認知症などが進んでしまうと内容の把握する理解力や、その内容を受け入れるかどうかの判断力も低下してしまいます。
そうなる前に、本人がきちんと「どんな老人ホーム」に「どんな条件」で入居するのかを判断できる状態で、入居の契約をすることが望ましいといえるでしょう。
判断力があり足腰も元気なうちというのは若干抽象的かもしれませんが、年齢的にいえば平均的に75〜85歳程度で決めることが多く、要介護状態となる80歳を超えると一気に急増すると言われていますので、この程度の年齢を一つの目安にしても良いでしょう。
【参考記事】
老人ホームに入居するタイミングはいつ?何をきっかけにする?
自分で老人ホームを探す際にはどこに相談すれば良い?

ではもし自分で老人ホームに入居することを決断し、入居先を探そうとした場合には、どこでどうやって探せば良いのでしょうか。
もちろん子供や親族と相談してよりより方法を見つけるのも良いのですが、そのような身寄りがいない場合は何から手をつければいいのか分からずに、途方にくれてしまうかもしれません。
もし自力で老人ホームを探そうとするのであれば、直接老人ホーム自体を探すのではなく、相談先を見つけた方が良いでしょう。
老人ホームを探す際に相談できる機関はいくつかあります。
○ 高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)・福祉事務所

まずは高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)、あるいは福祉事務所です。
高齢者総合相談センターはシルバー110番とも呼ばれる、高齢者にとって助けを求められる施設です。
電話や面談で相談ができ、各都道府県に1カ所以上設置されていますので、まずはここに相談していてはいかがでしょうか。
もし金銭的な問題で老人ホームに入れるのか不安な場合も、一度高齢者総合相談センターに相談してみると良いでしょう。
福祉事務所もまた都道府県や市に設置されている行政機関です。
生活保護や知的障害者母子福祉など各種の福祉関連業務を実施していて、老人ホームへの入居相談も行っています。
○ 民間の紹介センター

公共の窓口以外に、民間の紹介センターもあります。
基本的に相談料は無料ですから、もし最寄りの地域に民間の紹介センターがあるのなら、一度相談してみても良いでしょう。
⇨ ヨクラス〜老人ホームのご紹介(ご相談・ご紹介は無料です)
まとめ

老人ホームに入るかどうかは、残りの人生をどう過ごすかを決める大切な決断となります。
それを決めるのは、本人の場合もあり、あるいは介護している家族の場合もありますが、最終的には本人が納得してはいるのが理想的です。
もし自分で決めなければならない状況であるのなら、まだ体力があり身動きがとれ、さらにはきちんと物事を判断できるうちに、ある程度めどをつけておくのが良いでしょう。