
皆さんは「耳で聴く本」、オーディオブックをご存知でしょうか?
近年、このオーディオブックを利用するシニア層が拡大していると言われています。その背景にはシニア層のインターネット利用率が上昇していること、また、大きな理由としては何と言っても目に負担をかけずに読書ができるということです。
オーディオブックで聴けるのは小説だけに留まらず様々なジャンルがあるのも嬉しいポイントですね。ここでは、シニアにおすすめしたい「耳で聴く本」5選を紹介しています。
オーディオブックとは
オーディオブックとは「耳で聴く本」、つまり、本を朗読した音声を録音して聴けるようにしたものです。現在では、多くの書籍がオーディオブック化されていてシニアの方もたくさん利用者がいるようです。
また、オーディオブックには製品版とアプリ版があるのでまずは、その違いから解説してみたいと思います。
製品版
製品版は好きなタイトルごとに購入する方法と各オーディオブックサイトのアプリサービスをダウンロードする方法があります。また、最近では図書館で置いてあるケースも増えてきているようです。
製品版はCDとして聴くことができるのでスマホやパソコンをお持ちでない方や操作が苦手な方におすすめです。しかし、多くのタイトルを楽しむには購入するたびにお金がかかってしまうのが難点です。
ちなみに、私が利用している市立図書館には100種類以上のオーディオブックがあります。
アプリ版
アプリ版の良いところは月額料金を支払えば無料でオーディオブックが制限なく読める聴き放題プランや、無料で読めるタイトルがあることです。
しかし、アプリを利用するためパソコンやスマホの操作が苦手な方にはおすすめできません。また、読みたいタイトルがないこともあるようです。

オーディオブックの種類と選び方
本というと小説しか知らない私ですが、オーディオブックは種類も豊富で児童書をはじめ、英語学習やビジネス書など様々なジャンルがあるのも嬉しいところです。
製品版で選ぶ場合は、読みたいタイトルをそのまま検索すると購入可能ですが、アプリ版は各ジャンルに特化してから選ぶようにしましょう。
また、オーディオブックは耳で聴く本なのでイメージが大事。本を朗読している人の声も選ぶポイントになるでしょう。優しい物語なのに力強い男性の声ではイメージが湧きません。
自分の好きな本を好きな声で聴けるのもオーディオブックの魅力です。
耳で聴く本番外編
耳で聴く本はオーディオブック以外でも可能です。それがYouTubeで、YouTubeならパソコンやスマホの操作が苦手な方にも「耳で聴く本」を楽しんでいただけるのでぜひ、検索してみてくださいね。

シニアにおすすめの耳で聴く本5選
シニアと言っても範囲が広く、年齢や性別も違うので好みは様々ですよね。そこで、ここでは61歳女子の私が個人的な嗜好で選んだ耳で聴く本を5つ紹介させていただきます。
おすすめ耳で聴く本ベスト5位【坊ちゃん】著者:夏目漱石
坊ちゃんはきっとたくさんの方が紙の本で読んだことのある小説だと思います。私と坊ちゃんの出会いは中学生の頃でした。たしか、読書感想文を書いて褒められた記憶があります。
坊ちゃんは登場人物にユニークなあだ名がつけられていることが印象的です。正義感が強く破天荒な性格の坊ちゃんと周りの人たちの関わり合いをユーモラス、且つ、人情たっぷりに描かれています。
中学生の頃はわからなかった社会の流れや大人の駆け引き、真の正義などが60歳を過ぎた今では深く感銘してしまう小説でした。
また、朗読は俳優の風間杜夫さんで、風間さんの優しい語り掛けに思わず時間も忘れて引き込まれてしまいました。
おすすめ耳で聴く本ベスト4位【嫌われる勇気】著者:岸見一郎と古賀史健の共著
嫌われる勇気は「アドラー心理学」を解説した書籍になります。
もし今、自分の生き方や考え方に疑問を感じているならばおすすめしたい本です。
一見、哲学書のような印象を受けますが対話形式で書かれているので聴きやすいかと思います。そして、聴き終わった頃は目から鱗、自分の好きなことをやりながら毎日を楽しく暮らしていきたいと感じることでしょう。

おすすめ耳で聴く本ベスト3位【綾小路きみまろ 爆笑!スーパーライブ大全集!】
こちらは本ではありませんがシニアの方には断然おすすめの耳で聴きたい漫談です。
シニア世代の悲哀を、毒舌を含めた漫談で次々と笑いに変えてくれるのでストレスもふっ飛びます。声を出して笑うことは脳を活性化させ自律神経を整えるなどの健康効果も期待できます。
但し公園や電車などで、一人で笑っていると怪しい人だと思われるので注意しましょうね(笑)
おすすめ耳で聴く本ベスト2位【私と小鳥と鈴と】著者:金子みすゞ
こちらの本は私の82歳になる母のお気に入りです。
母は東北地方出身で若い頃に関東に出てきて就職、結婚・子育てを経て今では一人暮らしをしています。母も本を読むことが唯一の趣味だったのですが、やはり目の疲れ等で紙の本が読みづらくなってきました。
そこで、私が耳で聴く本をすすめ、最近ではよく聴いているようです。この詩は母の心の奥にある故郷や幼い頃を思い出させるのか閉じた目からはいつも涙が滲みでています。
金子みすゞさんの詩は明るく書かれて見えますが実は彼女の悲しい心情を描いたものが多いと思います。その時代のその時を一生懸命生きて来た人にとっては共感できる本だと思います。
紺野美沙子さん、中井貴恵さん、小林綾子さんなどの女優陣が読まれているので風景が目に浮かぶようです。
耳で聴く本ベスト1位【脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める】著者:築山節
シニアと呼ばれる世代になると誰もが感じる老い、老化問題が深刻になってきます。この本はそんな方におすすめしたい1冊です。
老化対策として脳トレなどを始める方もいますがこの本では1番の特効薬は生活習慣の見直しだと説いています。
本の著者である脳神経外科医の築山先生がシニアの生活が豊かになる方法を15の習慣で解説。耳で聴く本だからこそすんなりと理解できるのではないでしょうか。
ナレーターは声優の浅科准平さんで軽妙な語り口が脳にじんわりと沁みてきます。

まとめ
ここまでシニアにおすすめの耳で聴く本5選を紹介してきましたが、気になる本はありましたか?ここでもう一度おすすめの耳で聴く本を振り返ってみましょう。
1.坊ちゃん
2.嫌われる勇気
3.綾小路きみまろ 爆笑!スーパーライブ大全集!
4.私と小鳥と鈴と
5.脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める
これまで、あまり本に触れる機会がなかった方でも耳で聴く本なら抵抗なく読めるかもしれません。本を読んで知識を持つことは人生の財産にもなり、その分、豊かな老後を送ることができるでしょう。
これからはオーディオブックなど耳で聴く本の種類も増えていくと思うのでぜひ、お試しになり楽しい読書ライフをお過ごしくださいね!
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