
人生100年時代を迎え、より充実した生活を送るために、終活が注目されています。
終活(終末活動)は単に「死に備える活動」ではなく、人生の終焉を考えることを通じ、今をより良く自分らしく生きるための重要なステップです。そして、民間資格である終活カウンセラーや終活カウンセラーの存在はスムーズに終活をするための強い味方です。
そこでこの記事では終活とは何か、おすすめのタイミング、メリット、そして終活アドバイザーや終活カウンセラーの役割について紹介します。
終活とは

終活とは、人生の終わりに向け、意識して自ら準備を進める活動のことです。「人生の終わりに向けた準備」と聞くと、「相続やお墓の話かな」と思うかも知れません。しかし、終活にはただ単に「死に備える」以上の幅広い意味を持ちます。
終活カウンセラー協会では、終活を『人生の終焉を考えることを通じて、自分を見つめ、今をより良く自分らしく生きる活動』と定義しています。つまり、遺産相続や遺品整理だけでなく、人生を総括し、残された時間を意味あるものにするためのプロセスである点が重要です。また、終活には、老後の生活を豊かにし、家族間のトラブルを防ぐといったメリットもあります。
終活はいつ、どのようにスタートすべきか

終活を始めるベストなタイミングは人それぞれです。特に決まった年齢などはありません。特に「人生100年時代」と言われる現代では、早めに考え始めるのが良いといった風潮が広がっています。ただ、一般的には50代から60代にかけて、会社員が定年を迎える前後に始めるケースが多いです。
終活の第一歩としては、自分の遺産相続や遺品整理に関する情報をまとめるところから始めると良いでしょう。具体的には、自身の死後の希望をまとめたエンディングノートの作成が便利でよく活用されています。また、家族が集まる機会に親子や兄弟姉妹同士で自分の最終的な希望を伝えるため、意識的にコミュニケーションを行うことも大切です。
終活は一日で簡単に済ませることはできません。日常生活を通して少しずつ人生の最期を見据えて考えを巡らせたり、具体的な方法を検討したりしながら、自分らしい人生の締めくくりを計画し、実行に移していくことが終活のスタートになります。
参照:終活とは?何のために、どんな準備をすれば良いか徹底解説!|太陽生命
終活アドバイザーとは

終活をサポートする主な民間資格は下記の2種類です。
● 終活アドバイザー
● 終活カウンセラー
どのような特徴があって、それぞれ具体的な違いがあるのでしょうか?
終活アドバイザーと終活カウンセラーは、終活をサポートする専門家ですが、役割や利用者に対するアプローチに違いがあります。
終活アドバイザーは、終活に関する幅広いアドバイスをします。特に、遺産整理や遺言作成など終活に必要な作業を具体的にサポートします。一方、終活カウンセラーは、人生の終焉を考えることを通じて、心の準備や精神的なサポートに重点を置く場合が多いです。
もちろん、終活を進める上で重要な役割を果たす点で共通はしてますが、終活アドバイザーは実務的なサポート、終活カウンセラーは心理的なサポートやメンタルケアに特化しているのが大きな違いと言えるでしょう。
終活で重要な介護のこと

終活と介護とは、深い関わりがあります。終活は自分の人生の終わりに向けた準備をすることですが、介護は高齢や病気によって自立した生活が難しい人が受けるもので、訪問介護や老人ホームなどが代表例です。
終活のプロセスでは、将来的に介護が必要になる可能性を踏まえ、介護保険や介護サービス、バリアフリー化といった住環境の整備などの計画も重要です。終活を通じて、自分や家族が直面するかもしれない介護が必要な状況をイメージし、自身や家族を支えるために必要な情報を収集し、早めの準備をおすすめします。
終活を通して介護計画を検討する際、老人ホームを選択肢に入れるかどうかは重要な意味を持ちます。例えば、自宅での生活が難しくなった場合、自身で生活を続けたり、家族の介護を受けながら暮らすより、老人ホームに入所することでより安全かつ手厚い介護を受けられる生活環境が手に入るからです。そのため、早い段階で老人ホームの種類やサービス、費用を調べておくと、万一介護が必要になった場合に自分や家族のその後の生き方により良い影響をもたらすでしょう。
まとめ

終活は、自分自身と人生を見つめ直し、今をより良く生きるための重要な方法です。終活アドバイザーや終活カウンセラーと共に作業を一つずつ進めることで、自分にとって良いタイミングで終活を通じた準備や介護計画、老後の生活環境のイメージなど、将来に対する具体的な計画を立てられます。ぜひ終活を一つのきっかけにして、自分らしく充実した人生を送るためのイメージを描いてみましょう。