【シニアの心の健康】
太陽の光を浴びて幸せホルモン・セロトニンを活性化!

美と健康  | 

シニア世代の多くの方が仕事を引退し子育てからも解放され、これからは自分の人生を楽しめると安堵していることと思います。
しかし、シニアになると迫ってくる「死」という人生最大のテーマから逃れることができなくなっている方もおられるのではないでしょうか。シニア世代とは良くも悪くも自分のこれまでの人生を振り返る時期でもあります。
この記事では、シニアの方が今後の人生をどう生きるべきかの指針となる【心の健康】について解説しています。

シニアの心の変化

近年の高齢化社会を迎え、シニアといっても若々しい人が大変多くいます。定年を迎えても生き生きと仕事を続けている人も増えていますよね。
また、ご自分で事業を始めるなど意欲の高いシニアの方も目立っているようです。一方、定年を機に心を病んでしまう方も少なくはありません。
中にはうつ病を発症してしまう人もいます。いったい、なぜ、シニア世代になって心は変化してしまうのでしょう。

シニア世代特有の喪失感

人生を長く生きてきたシニア世代には特有の喪失感があるようです。長い人生の中でたくさんの出会いもあれば、それこそ多くの別れがあったはずです。
出会いは嬉しいことですが、別れは寂しく悲しいものですよね。年を重ねれば重ねるほど別れの回数も増えてしまい心を癒す暇がなくなってしまうのでしょう。
また、定年などによる環境の変化も男女問わず現れます。ここでは、どんなことから喪失感を招いているのか挙げてみました。

・身近な家族(ペット)や親しい人との死別
・定年などの社会的関りの減少
・加齢による身体的不安(介護や寝たきりなど)
・死への不安
・経済的な不安
・生活環境の変化

これらは、誰にでも起こり得る不安であり喪失感でもあります。また、高齢になると身体機能も低下するため喪失感がなお一層深まってしまうようです。
そこで発症してしまうのがうつ病などの心の病。

“高齢者うつ”の特徴

・心気的症状、心身症であることが多い
・不安や焦燥感を頻繁に訴える
・ストレスを訴えることが多い
・身体の病気を合併している
・妄想を起こすことがある
・認知症との区別が難しい

高齢者の身体機能の低下

高齢になると身体的な疾患を抱えている方も多くなります。その身体的疾患があると更に抑うつ的な気分になるようです。また、身体的な疾患以外では不安や緊張から妄想を繰り返す方もいて、日本の高齢者の約10%の方がうつ病を発症すると考えられています。
そして、加齢による身体機能の低下も気になるところです。ストレスの原因ともなり兼ねない身体機能の低下にはどのようなものがあるのでしょう。

出典:ツクイ 高齢者の介護(身体の変化)

皆さんも上記のような身体の変化、ありますよね。知らず知らずのうちにこれが原因で慢性的なストレスとなりうつ病へと移行してしまう方も少なくありません。身体的な機能の低下や変化を老化現象だからとうつ病の発症に気づかず発見が遅れるケースもあるようです。

心の変化をプラスにする対策

高齢になると、身近な人との別れや社会的関りの減少などから喪失感を抱えるだけではなく身体機能の低下もありうつ病を発症してしまう方も少なくありません。
高齢者の今後の人生を明るく楽しいものにするためにはどうしたら良いのでしょう。ここでは、高齢者の心の変化をプラスにする対策を考えてみました。

ウォーキングで太陽の光を浴びる

高齢の方だけではなく、すべての人におすすめしたいのが運動です。その中でも特におすすめなのがウォーキングやジョギングなどの有酸素運動。
有酸素運動には室内で行うエアロビックスや水泳なども含まれますが、外で行うウォーキングやジョギングは太陽の光を浴びることで得られる効果がたくさんあります。

ここでは、太陽の光を浴びることで得られる効果について解説していきますね。

セロトニンの分泌が活性化

セロトニンとは別名、幸せホルモンとも呼ばれる脳内の神経伝達物質です。セロトニンが分泌されると気分や意欲が活性化しますが、セロトニンの分泌が低下するとうつ症状が現れることがあります。
セロトニンが分泌されると、精神の安定や安心感、平常心、覚醒など頭の回転を良くして脳を活性化する効果が得られるのです!
高齢者の心の変化にある喪失感やストレスなどの改善にも効果が期待できる脳内物質なのでぜひ、皆さんにもセロトニン効果を感じていただきたいと思います。

太陽の光を浴びるとセロトニンが分泌される理由

皆さんの中にも、一年の始まりに初日の出をご覧になるという方もおられるのではないでしょうか。新年にご来光を浴びると幸せな一年になるような気分になりませんか?
それは決して気分だけではなく、セロトニン効果が現れるからなのですよ。
目には網膜がありますが、その網膜に太陽の光があたることで脳の中にあるセロトニン神経が働きはじめます。そして、セロトニンが脳内のあらゆるところに信号を送り体と心を目覚めさせるのです。
脳内のあらゆるところが覚醒すると、心に深くかかわる領域の大脳も刺激され、それまでのネガティブな気分も解消、前向きな気分ポジティブになることができるのですから不思議ですよね。(※太陽の光を直接見るのは危険なのでやめましょう)

うつ病が改善

これは筆者の私事になり大変恐縮ですが、実は私もシニア世代の仲間入りとなる40代後半からうつ病になりつらい思いをしていました。病院にも通っていましたが目に見える回復はなく、色々と考えて50歳になる年から早朝ウォーキングを始めたのです。
最初はセロトニン効果など知らずにただ黙々と歩いていたのですが、そのうち毎日すれ違う人と挨拶を交わすようになりました。
そして気がついたことが、ウォーキングしている方は自分よりご年配の方が多いのに皆さん、とても元気でハツラツしているということでした。
そうこうしているうちに、すっかりうつ症状の暗い気分が消えいつの間にか前向き気な気分になれる自分を発見したのです。

また、ウォーキングで得たセロトニン効果は睡眠ホルモンのメラトニンまで分泌されるので、夜もしっかり眠れ、朝の目覚めもスッキリです。
睡眠の質が上がると疲れも取れ、食欲も出てきます。まさに、セロトニンは幸せホルモンだと実感することができました。
そうは言え、ご病気やケガなどで運動できない方もおられるでしょう。そのような方もお天気の良い日は日向ぼっこでも良いので太陽の光を感じてください。

そんな時は、この曲を聴きながら日向ぼっこするとテンションがあがりますよ!

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手のひらを太陽に

まとめ

高齢になると誰でも、身体的にも精神的にも不安を感じることが多くなります。
でも、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をすれば体力もつき、幸せホルモンと言われるセロトニンの分泌を活性化させることができるのです。
もちろん、1度や2度歩いたからといってすぐに効果が現れるものではありませんが、毎日少しでも外に出て太陽の光を浴びていれば必ず効果が期待できます。
「継続は力なり!」で皆さんもいつの間にか元気でポジティブになっている自分を発見してみませんか!