高齢者のためのタンパク質レシピ|フレイル予防と食事のヒント

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「フレイル」は、介護業界で注目されるキーワードで、加齢とともに心身機能が低下し、健康な状態と介護が必要な状態の中間の状態になることです。フレイルになると、注意力や体の筋肉が衰えるため、転倒や骨折、認知症などのリスクが高くなります。

フレイル予防には、運動やバランスの良い食事が重要です。特に、筋肉量の維持にはタンパク質の摂取が欠かせません。タンパク質は、筋肉の構成要素であるアミノ酸の供給源であり、高齢者にとって特に重要な栄養素です。

ただし、高齢者になると食欲の低下や消化機能の衰えにより必要なタンパク質を十分に摂取できない場合があります。

そこでこの記事では、高齢者におすすめのタンパク質食材と、簡単で美味しいタンパク質レシピを紹介します。

高齢者にとってタンパク質が重要な理由

タンパク質は、筋肉、骨、皮膚、髪などの体組織を構成する重要な栄養素です。また、酵素やホルモンの構成成分にもなり、さまざまな体の機能を維持するために必要不可欠です。

高齢者になると加齢とともに筋肉量が減少しやすくなり、サルコペニアと呼ばれます。転倒や骨折のリスクを高め、フレイルや介護状態につながる可能性があります。

▼サルコペニアの具体例:
・ 立ち上がりが遅くなった
・ 階段の上り下りがつらくなった
・ 握力が弱くなった
・ 食欲が落ちた
・ 体重が減った

フレイルとは、加齢とともに心身の機能が低下し、健康な状態と要介護状態の中間の状態を指します。一方で、サルコペニアは、加齢や栄養不足、運動不足などによって筋肉量が減少する状態です。

したがって、サルコペニアはフレイルの重要な原因の一つです。筋肉量が減少すると、身体機能が低下し、転倒や骨折のリスクが高くなります。また、疲れやすくなったり、活動量が低下したりして、フレイルにつながります。

そこで、タンパク質を十分に摂取を心がけると筋肉量の減少を防ぎ、フレイル予防に役立ちます。特に、肉類や魚類、豆類に豊富なタンパク質は、筋肉の合成を促進し、分解を抑制する効果があるからです。

参照:『食事摂取基準を活用した高齢者のフレイル予防事業』|厚生労働省

参照:サルコペニア・フレイル _ 健康長寿ネット

高齢者でも食べやすく、タンパク質を効率的に摂取できるおすすめレシピ

高齢者でも食べやすく、タンパク質を効率的に摂取できるおすすめレシピを3つ紹介します。

1.鶏むね肉のソテー きのこクリームソース

鶏むね肉は脂肪が少なく、タンパク質が豊富です。きのこ類も食物繊維が豊富で、栄養バランスが良く、消化にも良いです。

2.鮭の塩焼き 香味野菜ソース

鮭はDHAやEPAなど、体に良い脂肪酸が豊富です。香味野菜ソースは、食欲をそそる香りや味で、ご飯にもよく合います。

3.豆腐とひよこ豆のカレー

豆腐はタンパク質が豊富で、ひよこ豆は食物繊維が豊富です。カレー粉を使うことでスパイスの香りと味が食欲をそそります。

上記のレシピは簡単に作ることができ、高齢者でも食べやすくタンパク質を効率的に摂取できるよう食材や調理方法に工夫されています。

まとめ

高齢者のタンパク質不足は、筋肉量減少やフレイルのリスクを高めます。そのため、毎食手のひらサイズをイメージして、肉類、魚類、豆類などタンパク質豊富な食材をバランスよく摂取しましょう。本記事では、高齢者の方も食べやすい簡単なレシピも紹介しましたので、ぜひ献立の参考にしてください。

ただし、フレイル予防にはタンパク質摂取に加え、運動や日光浴も重要です。健康的な生活のために、日頃からタンパク質の豊富な食事や適度な運動に気を配りましょう。