「今の老人ホームから新しい施設に変わりたい」
「都会暮らしがいいと思っていたけれど、自然豊かな施設はないかしら」
老人ホームに一度入居した方が、他の介護施設に転居するケースは少なくありません。
ただ、新たな施設選びは、高齢者にとって心地よく安全な生活環境であるか、家族にとっての安心感は得られるか、といったポイントで検討することが大切です。
そこでこの記事では、介護施設を変えたい理由や、実際に転居するときに注意したいポイントを紹介します。
目次
介護施設を変えたいと思う3つの理由
介護施設を他に変わりたいと思う理由には、次の3つが考えられます
● サービスに不満がある
● 施設環境の問題
● コミュニケーション不足
特に2番目の「施設環境の問題」は、入居後の生活イメージがあいまいな場合に起きやすいところです。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
1.サービスに不満がある
現在入居している施設の提供するサービスに不満を感じ、他の施設に変わる場合が多く見られます。例えば、入居後に心身状態が変化し、現在の施設では対応できない医療ケアやリハビリが必要になったといったケースです。また、介護サービスの質に不満を感じて、新たな施設を探す場合も少なくありません。
2.施設環境の問題
施設自体の清潔さや快適さ、立地条件などに問題が感じられる場合も、施設を変わりたいと考える理由のひとつです。高齢者が毎日過ごす場所であるからこそ、老人ホームの心地よさや安心感は非常に大切です。
利用者にとって自然光がたっぷりと入る窓、静かで落ち着いた環境、手入れが行き届いた庭などがあると、QOL(生活の質)が大きく向上します。また、家族が訪問しやすい立地条件や、緊急時に近くの病院にアクセスできるかどうかも重要なポイントとなります。
3.コミュニケーション不足
施設のスタッフとのコミュニケーションが不十分な場合も、新しい施設を探すきっかけとなります。
スタッフが日常的に介護を通じて利用者の話を丁寧に聞いてくれるかという点は、入居者の満足度に影響する大きなポイントです。または家族に対して定期的に情報共有をしてくれるかという点も、利用者だけでなく家族にとっても安心感につながります。
介護施設は、単に介護ケアを提供する場所だけでなく、利用者とスタッフが共に過ごす生活の場でもあります。そのため、普段からこまめにコミュニケーションを取ることが大切です。
介護施設を転居するときに注意したい3つのポイント
介護施設を変えて転居する際には、次の3つのポイントを意識して慎重に行動することが大切です。
● 情報収集と施設見学
● 転居するタイミング
● コミュニケーション
中でも2番目の「転居するタイミング」は高齢者にとっていきなり生活環境が変わると混乱する恐れがあるため、特に注意しておきたいポイントです。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
1.情報収集と施設見学
新しい施設選びにあたっては、十分な情報収集が必要です。
施設の公式ホームページやパンフレットだけでなく、できるだけ自分自身で施設を見学し、直接スタッフと話す機会を持つことをおすすめします。実際に現地を訪れると、公式ホームページには書かれていない施設の雰囲気や、スタッフの対応についても確認することができるからです。
また、見学前に家族を交えて話し合い、施設に関する具体的な疑問点や不明点をまとめて、当日質問しましょう。
2.転居するタイミング
転居のタイミングを見極めることは、高齢者が引っ越しする際に大切なポイントです。施設を変えて転居することは、新しい施設が例えどんなに良くても、利用者にとって大きなストレスになる可能性があるからです。そのため、十分に時間の余裕を持ち、無理なく、そして計画的に進めるようにしましょう。
そして、転居を進める中で、迷ったときや困ったときには、ケアマネジャーや転居先の生活相談員など、介護のプロの意見を求めることをおすすめします。
3.コミュニケーション
新しい施設に転居した後も、スタッフや他の入居者とのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
無理のない程度で団らんやアクティビティの時間に色々な人と会話すると、新しい生活に早く馴染むことができます。
まとめ:介護施設を変えるときに気をつけたいポイント
介護施設を変えるという大きな判断は、家族全員に影響を及ぼす問題です。そのため、転居を考えたときは、早い段階から情報収集を丁寧に行い、転居のタイミングを計画的に進めるようにしましょう。
そして新しい生活環境で無理のない程度にコミュニケーションを深めることで、利用者も家族もみんなが心から納得できる、新しい生活を始めることができます。
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