老人ホームへの入居を検討している場合はいつから準備するのが良い?

老人ホームについて  | 

老人ホームへ入居するかどうかという問題は、案外先延ばしにしてしまい、いざその時になると焦って決めなければならないということがよくあります。

しかしどの老人ホームを選ぶのかは、入居者のその後の生活に大きく関わる問題ですから、急いで決めてしまうと思い通りにならなかったということになりかねません。

では、実際に老人ホームの入居を決めてから入居できるまでの時間は、どの程度見ておけば良いのでしょうか。

老人ホームへの入居の手順を見ながら、準備期間がどのくらい必要なのかをチェックしてみましょう。

まずは希望条件をしっかり整理する期間が必要

老人ホームへの入居を検討する際に、まずしなければならないのが「どのようなタイプの老人ホームに入居するか」を検討することです。

老人ホームにはいくつかのタイプがあり、それぞれ入居者の状況に合わせたところに入居しないと、生活自体が辛くなってしまうかもしれません。

まず大別すると、老人ホームは公共の施設と、民間の施設に分けられます。

公的な団体が運営している老人ホームは「介護保険施設」と呼ばれ、単なる老人ホームというよりは、介護度が高い老人や低所得者を支援することが主な目的となります。

一方の民間老人ホームは民間の企業が運営し、介護保険施設よりはサービス性を重視したものとなっています。

このようにまず、老人ホームへの入居を検討する際には、公的施設か民間かを選ぶことになります。

さらに民間の場合はそれぞれ特徴のある施設が多いため、入居する人がどのような状態で何を望んでいるのかを明確にし、より希望にマッチしたサービスの見極めなどをする必要があるでしょう。

この期間は焦らずじっくり検討するとなると、最低でも一ヶ月以上かかるものと思われます。

老人ホームの情報をチェックし条件に合う施設を探す

入居したい老人ホームの種類や希望条件が決まったら、次に施設の情報集め、その条件にマッチするかどうかチェックすることになります。

今時であればインターネットを使い、最寄りの老人ホームの情報を比較的詳しくチェックできるはずです。

また、インターネット以外で老人ホームを探す場合は、地域包括支援センターや福祉事務所などで情報を聞くことも可能です。
ケアマネージャーも老人ホームに関する情報を持っていますので、相談してみても良いでしょう。

いろいろ探し方はありますが、事前に検討していた老人ホームの希望条件に、出来る限りマッチした施設を見つけるためには、やはり専門家の詳しい情報に頼るのが正解といえます。

この期間も短くて一ヶ月くらい。慎重に探すのなら三ヶ月程度の期間を見積もりましょう。

ホームを見学する

入居したい老人ホームのアウトラインが明確になり、候補をいくつか挙げたのなら、次は実際のホームへ見学に行くことになります。

見学するホームは一カ所に絞るよりも、複数の施設を候補に挙げた方がしっかり比較でき、より希望に添った施設が見つかるはずです。

老人ホームの見学は直前に連絡を取っても予約が取れない場合もあるため、ある程度余裕を持ったスケジュールで予約を取るようにしてください。

予約を待つ期間を考慮すると、予約をしてから実際に見学するまで最短で1週間程度必要です。

体験入居できる施設もある

見学が済みいくつかのホームを比較して、イメージ通りのホームが見つかったら、体験入居をするのも良いでしょう。実際の居心地を確認することができます。

ただし体験入居の期間は短く、その期間だけでは良い部分しか見えなかったりするので、複数の施設で体験するとかえって判断できなくなる可能性もあります。

契約から入居まで

入居する老人ホームを決めたら、次に「仮契約」となります。

これは入居希望をしても即座に入居できないこともあるため、仮押さえ的に入居の予約をするという状況です。
もちろん空きがあれば即入居することも可能ですから、まずは入居できる時期を施設に確認してください。

もし空きがあるのならそのまま「本契約」となります。

この際には必要書類一式の他に、診療情報提供書や健康診断書なども必要となります。

健康診断書は即発行されず、通常2〜3週間程度かかりますので、この期間も事前に把握しておくべきでしょう。

書類提出後には入居審査も行われます。
これは介護度や健康状態、さらには経済状態の確認となります。

審査が終われば晴れて入居可能となります。

もちろん入居時は荷物の引っ越しなどが必要ですから、一定期間を見積もっておいた方が良いでしょう。

これらの契約から入居に必要となる時間は思ったよりも多くなるはずで、最短でも1〜3ヶ月程度と考えておいた方が間違いありません。

まとめ

以上の内容をすべて消化しようとすると、老人ホームへの入居を決めてから実際に入居できるようになるには、最短でも半年程度の時間がかかるということになります。

もちろんそれぞれの行程を短縮することも可能かもしれませんが、あまりに慌てて準備をすると、何らかのトラブルが後から発生してしまうリスクもあります。

さらに先ほど説明したとおり、希望する老人ホームに空きがない場合は、仮契約をしてから空きが出るまでの期間が待ち時間となります。

そのため、あまりにスケジュールを急いでしまうと、希望する老人ホームに入れないということもあり得ますから、まずは余裕を持ったスケジュールで施設選びをしっかりするのが正解といえるでしょう。

もし様々な理由で老人ホーム入居までの時間をあまり取れないようでしたら、やはり専門家に相談することをおすすめします。

参考サイト:ご入居までの流れ|ヨクラス