
「有料老人ホームでのオムツ代がどの程度なのか検討もつかない」
「どうやったらオムツ代を浮かせることができるの?」
「オムツはどうしても使わないといけないの?」
有料老人ホームでの、オムツ事情が知りたいと思っていませんか?
今回は前編・後編2回にわたって、有料老人ホームでのオムツの費用を中心に、種類の説明、安く抑える方法などを解説しています。
最後まで読んでいただけると、有料老人ホームでのオムツ代について、イメージが湧くようになるでしょう。
まず前編として、紙オムツの種類や必要になる理由をご説明します。
目次
紙オムツは自分らしく生きるには必要不可欠

入居者の状態に応じて、紙オムツを適切に使うことが必要です。
紙オムツを使用していると、万が一、失禁した際の安心感が違います。
例えば、高齢者に多い「頻尿」を患っている場合、普段活発な人だとしても「すぐに尿意を催すから、失敗するかもしれない…」
このように考えてしまうと、どうしても外出や人とのコミュニケーションに対して消極的になってしまいます。必要なのに使わなければ、本人の意欲と心身の健康状態が低下する可能性があるのです。
紙オムツを適切に使用するということは、イキイキとした高齢期を送るためには必要となります。
紙オムツの種類を解説

紙オムツには、さまざまな種類があるのをご存知でしょうか?
ここでは、オムツの種類と用途を解説します。
テープ止めタイプ
オムツと聞いて、連想することが一番多いのがこちらのタイプです。
赤ちゃんにもよく使われるタイプなので、馴染みのある方が多いでしょう。
基本的には寝たきりの方に使用しますが、夜間だけテープ止めタイプを使用する方もいます。
パンツタイプ
履くタイプの紙オムツとなります。
尿意や便意はあるが、時々失敗することがある、もしくはあるかもしれない。このような方は、パンツタイプを履くことが多いです。
「リハビリパンツ」というと、このタイプを連想する方が多いでしょう。
パッド
テープ止めタイプ、またはパンツタイプと併用することが多いのがパッドです。中に敷くことで、尿失禁や便失禁があっても、パッドだけの汚染で済むようにするのが目的です。
テープ止めタイプやパンツタイプが汚染すると、一枚当たりの料金が100円程度であるため高額です。パッドだけの汚染なら、一枚当たり20円程度なので安く上がります。
おしり拭き

便失禁がある入居者だと、おしり拭きは必要です。
おしり拭きには濡れているタイプと乾いているタイプがあります。乾いているタイプは、そのまま水気を拭き取ることもできますし、濡らしておしりを拭くこともできます。ケースバイケースであるため、入居者に合ったものを使用しましょう。
オムツの購入先は、安さと手間のバランスで決める

オムツを使用することになった場合、いくつか用意する方法があります。いずれにしてもスタッフとのコミュニケーションが必要となりますが、それぞれに合った方法を選びましょう。
有料老人ホームに任せる
一番多いのが、施設に任せるパターンです。自分で用意する手間がないため、家族は何もしなくて良いのがメリットになります。
ただし、1カ月でどの程度のオムツ代になるのか、スタッフに確認しておくことは必要です。メーカーの、「オムツ別・料金一覧表」があれば、オムツ代のイメージがついて安心です。
ドラッグストアで購入して持ち込む
ドラッグストアでは、安く売られていることがあります。ただし、入居者に最適なオムツやパッドを自分で選別しなくてはいけないため、スタッフの協力が必要になります。
ドラッグストアで売られているオムツの「吸収量・金額・施設へ持参する手間」を総合的に考えて決めましょう。
ネットで購入する
物によっては、ネットで購入するのが一番安い場合があります。OKが出れば、配送先を施設にすることで持参する手間を省くことができるため、検討してみましょう。
有料老人ホームでオムツ代が別途必要になる2つの理由

オムツに掛かる費用は人によって幅があります。
なぜなら、
・尿意や便意の感じ方は、人それぞれ違う
・施設の排泄介助の回数は、それぞれ違う
からなのです。以下に詳しく解説いたします。
尿意や便意の感じ方は人それぞれ違う

オムツ代がどれだけ掛かるかは、入居者がどの程度、尿意・便意を感じ、どの程度排泄を気にするかによるところが大きいのです。
例えば、認知症を患っている方だと、感覚の鈍りと共に、尿意・便意を感じる力も弱まることがあります。本人は気づいてないけど、すでに尿が出ていることはよくあります。
また、パッドに尿が出た時に、入居者自身がどの程度気にするかも、個人差が大きくなります。ですので、
・尿意・便意を感じるか?
・清潔保持に対する意識が入居者にどの程度あるか?
・自分でオムツの交換が出来る人か?
という点がポイントとなり、「常に清潔を保ちたい」という気持ちが強い入居者は、自然とオムツ代がかさみます。 逆もしかりです。
施設の排泄介助の回数はそれぞれ違う

施設によって、1日の排泄介助の回数は違います。
ある施設では、8回というところもあるし、5回というところもあるのが現実です。
それは「施設が排泄介助をどのように捉えているか」という部分が大きくなります。
一概にどちらが良い、悪いと判断することはできませんが、排泄介助の回数が多いということは、パッドを交換する頻度が増えるということです。 その分、入居者の「濡れていて気持ち悪い」という感情を、素早く解消できるとも言えます。
まとめ

前編では、紙オムツの種類や購入先、オムツが必要になる理由を解説しました。オムツの必要性や利用頻度は入居者それぞれで違いますが、やはりなくてはならないものです。でもなるべく費用を抑えたいと思うのが一般的です。
後編では、いくつか例を挙げてオムツ代のシミュレーションをしてみます。実際のところどの位の費用がかかるのか、また費用を節約する方法はあるのかなどを解説いたします。
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