
近頃は、シニア層のインターネット利用率も急速に上昇しています。それに伴い嬉しいメリットもありますが、思わぬリスクとなるデメリットもあるようです。
その1つがシニアを狙ったフィッシング詐欺です。スマホやパソコンの操作はできても、インターネットに不慣れなシニアのフィッシング詐欺被害が激増しているのだとか。
実は62歳の筆者もその一人です。本記事では、シニアのフィッシング詐欺対策として被害を防ぐ3つの方法を筆者の実体験を含めて解説しています。
知っておきたい、フィッシング詐欺とは

フィシッング詐欺とは、実際にある大手企業や金融機関などの名をかたり偽メールを送りつけ、偽のログインページにアクセスさせる詐欺です。
偽のメールだと気がつかずにURLをクリックしてしまうと、IDやパスワード、暗証番号、クレジットカード番号などの入力を誘導され個人情報を盗まれてしまいます。
個人情報を盗まれてしまうと、本人になりすまして買い物をされたり銀行口座から勝手にお金を引き出されたりしてしまうこともあるのです。
また、携帯電話の情報を盗まれてしまうことから、次のフィッシング詐欺で被害に遭われた方の携帯番号が悪用されることもあります。
フィシッング詐欺の種類
・Eメール(電子メール)を使う
あなたが利用する金融機関やネット通販の名をかたりメールを送ってきます。その内容が「お支払いが確認されません」や「決済ができません」などで、自分でも何となく「そうなのかな?」と思ってしまい何の疑いも持たずURLをクリックしてしまうのです。
「今すぐにアクセスしないと大変なことになるかも」とシニアの焦る心理を狙った詐欺です。
・SMS(ショートメッセージ)を使う
コロナ禍もありネットで買い物をする方も増えていますよね。ネットショッピングが増えると当然、宅配業者の利用も増えてきます。
そこでフィッシング詐欺は「お荷物を発送しましたが宛先不明です、下記よりご確認ください」などと偽のSMSを送信してきます。こちらも、いつものように不在通知だと思い、つい何の疑いも持たずURLをクリックしてしまうのです。
・当選詐欺
スマホで何か調べていて突然「あなたは○○に当選しました!」などという通知が入ったことはありませんか?これは「当選詐欺」と言い、当選したと騙し現金やプレゼントを受けるとるための手続きだと個人情報を盗む手口になります。
筆者が遭ったフィッシング詐欺
筆者はAmazonや楽天でネットショッピングをしています。ある日、Amazonからショートメッセージが届きました。それが次のようなメッセージだったのです。

Amazonで買い物をしているため何も不審に思わずURLをクリックしてしまいました。クリックすると氏名、アドレス、電話番号、住所などのほかにクレジットカードの番号まで入力とあります。ところがなぜか、クレジットカードの入力がスムーズにできなかったのです。そして、その時にやっと「あ、これは詐欺だ!」と気づきました。
第一、URLがAmazonではなかったのです。これに気がつかない私もバカだったのですが、よく考えてみれば私はAmazonプライムには加入していません。ちょっと冷静になって考えればわかることを深く考えずに手続きしてしまいそうになりました。
娘に相談したところ最後まで入力せずに「確定」や「送信」をクリックしなかったので被害に遭わずに済んだことを知りました。本当に、今思い出しても冷や汗がでます。
フィッシング詐欺対策、被害を防ぐ3つの方法
シニアとはいえ、皆さん情報通なのでオレオレ詐欺もフィッシング詐欺も聞いてはいると思います。ところがなぜか、被害に遭われる方もいるのです。

イザ、自分のことになると慌ててしまうのでしょうか。そこで、ここではご自分で慌てずに被害を防ぐ方法を3つ考えてみました。
被害を防ぐ方法 1.疑わしいURLはクリックしない
今回、私が反省すべき点は何の疑いも持たずURLをクリックしてしまったことです。よく見て考えればまったくAmazonのURLではありませんでした。
まずはメールやショートメッセージが送られてきたらどこから来たのか何のために来たのか考えてみて、おかしいなと思ったら送信されたメールをクリックせずに、自分が利用しているネットショッピングなり銀行なりの正規のサイトからログインしてみましょう。
お知らせがある場合はそちらから確認できます。正規のサイトをお気に入りに登録しておくとすぐにアクセスできますよ。また、クレジット会社や金融機関は顧客の個人情報をメールで問い合わせをしてくることはないということです。
被害を防ぐ方法 2.疑わしいと思ったらコピペして検索
筆者もそうでしたが、クレジットカードで買い物をしていると幾ら使っているのか、本当に支払われているのかなど不安になることがあります。
もし、疑わしいメールやメッセージが送信されてきたら、表示されている文書をアクセスせずにコピーしてYahoo!やGoogleで検索してみましょう。筆者も後でコピーペーストして検索してみると、フィッシング詐欺に誘導するメッセージだと確認できました。
もし、コピーするのが難しい、文章が長いなどの場合はメモしてURLだけを検索してみてくださいね。上記のAmazonの偽メッセージも電話番号で送信できるため誰でも簡単に詐欺に遭ってしまう可能性が高いと言えます。
ですが、電話番号で送られてくるSMSはまず詐欺だと疑っていいようです。
被害を防ぐ方法 3. URLを確認する
URLとは、わかりやすく言うとインターネット上の住所のようなものです。そもそも、筆者に来た偽メールのURLもよく見れば気づくはずでした。
インターネット慣れしている娘はURLだけで「詐欺だ」とわかったのです。
このURLは最初に「https://」とありますが、偽メールの場合は「http://」で「s」がないことが多いようです。しかし、この偽メールはきちんとhttps:とあります。
ところが最後の文字が「k」で終わっていますよね。これは本来あり得ないのだとか。そこで、本物のAmazonやヤマト運輸のURLを確認してみました。
Amazon:www.amazon.co.jp と最後が「jp」になっています。
ヤマト運輸:www.kuronekoyamato.co.jpとなり「jp」です。
「jp」とはJapan(日本)を表すことで、偽メールはこちらの「jp」を使うことはほとんどないと言われています。とは言え、次から次と新しい手口で騙してくるので送信されてきたサイトの正規のサイトのURLを確認してみるのが1番の方法です。
まとめ
今回はフィッシング詐欺対策として被害を防ぐための3つ方法をお伝えしました。とにかく、むやみにURLをクリックしないことが1番安全でしたね。
しかし、フィッシング詐欺は日々進化しています。「私は大丈夫」などと何の対策もしてないとイザというときに慌ててしまいかねません。
被害を防ぐ3つの方法と共に言えることは、
心当たりのないメールは信用しないことです!
疑わしいメールが来たら一旦立ち留まって考えてみる、調べてみるしかありません。
あなたの身を守るのはあなた自身です、十分に気をつけてインターネットを楽しんでくださいね!