
「老人ホームに入居したあと、自分が通っている病院などへは問題なく通院できるの?」
「老人ホームに入居したけれど、どのように通院すれば良いのか分からない」
などと、不安に思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
老人ホームに入居した場合、基本的に訪問診療を受けられるのですが、通院を希望する際はさまざまな制約があるケースもあります。
この記事では、老人ホームに入居してからの通院について詳しくご説明したいと思います。
通院できるかどうか確認しましょう!

「ケガをしたあとのリハビリで通院している整形外科で、これからも治療してもらいたい」
「信頼している心療内科医にこれからも通院したい」
「昔からのかかりつけ医である内科にまだまだ通いたい」
といったように、今まで自分が慣れ親しんでいた病院へ、これからも通い続けたいといったお気持ちを持っておられる方も多いですよね。
そういった思いを大切にするためにも、老人ホームに入居したあとに通院ができるのかどうか確認するようにしましょう!

入居したあとに、かかりつけ医などに通うことができるのかどうか、通院するのに介護職員などサポートが受けられるのかどうかなどについては、老人ホームごとに違いがあります。
例えば、入居する老人ホームからかかりつけ医の病院まで距離がある場合などでは、通院に必要となる交通費が高くついてしまったり、移動時間がたくさんかかってしまったりするため、老人ホームによっては対応ができないこともあるのです。
近年の老人ホームは、施設自体の数は増えていますが、介護職員の数は足りないといった状況にあります。
施設のスタッフが少ない場合は、通院するためのサポートにまで回せる人手が足りないといったケースもあります。
実際に入居する老人ホームを決めるときは、具体的にどこの病院へ通院したいのかを伝えるようにしてください。
入居前に相談することによって「入居したあとにかかりつけ医に通院できない!」といったトラブルは未然に防ぐことができるのです。
かかりつけ医まで付き添ってもらえるかどうか確認しましょう!

自分ひとりで通院できるのならば良いですが、足腰が不自由になるなど、ひとりでは通院できなくなってしまうことも考えられます。
そのため、入居する老人ホームは、介護職員などによるかかりつけ医へ付き添いが、可能であるかどうかを確認しましょう。
老人ホームにおける日常生活では、今まで自宅で適用されていた介護保険が、適用されなくなってしまうケースがあります。そのような場合、家族に付き添ってもらえれば問題ないですが、難しい場合もあるでしょう。
もし、家族の付き添いが難しいのであれば、自分専用のヘルパーを雇わなければならないこともあるのです。
そうなってしまうと、老人ホームで必要となる経費に加えて、より一層の費用が必要となり、経済的な負担が大きくなってしまいます。
また、老人ホームの介護職員などが付き添いをしてくれる場合であっても、入居するための経費とは別に、追加の費用が必要となるケースもありますので、入居する老人ホームと、どのような契約になっているのか入居前にしっかりと確認しておきましょう。
なお、病院までの距離が近ければ歩いてでも通院することができますが、距離が遠い場合では公共交通機関などを使わなければならないですよね。
老人ホーム所在地の自治体によっては、福祉タクシー券などを発行して交通費をいくらか負担してくれるところもありますので、是非ともご活用いただきたいと思います。
いざという時の対応を確認しておきましょう!

ちょっとした風邪や整骨院などへの通院であれば、自分でどこの病院にするのか選ぶことができます。
しかし、急病を患うなどの緊急な場合、自分でどこの病院にするのかを選ぶことができません。
「どうしてもかかりつけ医にして欲しい」などといった本人の要望を優先していては、命に危険が及んでしまう可能性があるからです。
緊急時においては人命を最優先とした老人ホームの判断があります。
遠い病院となってしまったり、かかりつけ医ではない病院となってしまったりする可能性があることを心に留めておいてください。
まとめ・後悔がないように老人ホームを選びましょう!
一旦、老人ホームに入居してしまうと、自分の思い描いていた生活と違うと感じても、なかなか変更することはできません。そのためにも、入居する前にしっかりと確認しておくことが大切なのです。
かかりつけ医などに通院することができるのかどうかしっかりと確認しておきましょう。
また、通院するとき、老人ホームの介護職員などに、どれくらいサポートしもらえるのかも確認しなければなりません。
サポートしてくれたとしても、別途で費用が掛かってしまうことも十分ありますので、どこまでが月額費用で対応できて、どこから別途で費用がかかるのかをしっかりと確認しておくようにしてください。
老人ホームを選ぶときには、自身の希望をしっかりと伝え、施設で可能な対応を確認して、快適な日常生活を送れるようにしましょう。